一口にゴルフ会員権と言っても、大きく「預託金制」「株主会員制」「社団法人制」「任意団体」の4種類があります。預託金制は、一定の金額をゴルフ場を経営する会社に預けることで会員として認められる会員権です。日本の会員制ゴルフ場の8~9割がこの形態を採用しており、預けたお金は無利子で一定期間据え置かれます。受託金を預けると、施設を優先的に利用する権利と、退会の際に受託金を返還請求する権利を得ることが可能です。

株主会員制のゴルフ会員権は、ゴルフ場を経営する会社の株主になるという形で出資する仕組みです。古くからあるゴルフ場に多く、メンバーになると優先プレー権が得られるとともに、ゴルフ場の経営に参加することが可能となります。また、クラブが解散になった場合は、株主としてクラブの財産を持株比率で分配してもらえる権利も得られます。社団法人制の会員権は、ゴルフ場の経営組織と会員組織の間に区別がなく、会員は社団法人のメンバーでもありクラブのメンバーでもあるというものです。

名門と言われる古いコースに多く、利益追求ではなくゴルフを純粋に楽しむことを目的としています。基本的に、社団法人制のゴルフ会員権は譲渡が認められておらず、一代限りもしくは直系のみが継承できる仕組みとなっているため、市場に既存の会員権が出回ることはほとんどありません。任意団体は、4種類の中で最も数が少ないゴルフ会員権です。社団法人でも株式会社でもなく、同好の士が集まって作られた古い会員制のゴルフ場に見られるのが任意団体で、軽井沢GC・廣野GC・函館GCなどが該当します。